3代目中村芝翫 – 江戸時代後期の歌舞伎役者
-3代目中村歌右衛門の養子となる-
3代目中村芝翫は、1779年に江戸に生まれ、本名を中村富助と言いました。父は2代目中村芝翫、母は初代市川門之助の娘でした。芝翫は幼い頃から歌舞伎に親しみ、1786年に父芝翫の舞台で初舞台を踏み、1790年には5代目中村歌右衛門の門下に入り、歌助を名乗りました。
1793年、歌右衛門は養子縁組により、3代目中村歌右衛門を襲名しました。歌右衛門は、父芝翫や養父歌右衛門の指導を受け、歌舞伎役者として大きく成長しました。1804年には、江戸歌舞伎の最高峰である「荒事」の役者として認められ、1811年には、江戸三座の座頭になりました。
歌右衛門は、荒事だけでなく、時代物や世話物など、様々な役柄を演じ、その演技力と芸風は、江戸歌舞伎を代表するものでした。1824年に、歌右衛門は死去しましたが、その後の江戸歌舞伎は、歌右衛門の芸風を受け継いだ役者たちが活躍することになります。
歌右衛門は、江戸歌舞伎の黄金期を支えた大看板役者として、今もなお、その名を知られています。