「木村仲之丞」(⇒村山松根(むらやま-まつね))について
-木村仲之丞の生涯-
木村仲之丞(むらやま-まつね)は、江戸時代前期に活躍した歌舞伎役者である。京都府生まれ。元和5年(1619年)に役者として初舞台を踏み、寛文元年(1661年)に京都の南座で旗揚げ興行を行った。その後、江戸に進出し、寛文5年(1665年)に江戸座の座元となった。
木村仲之丞は、歌舞伎の新しいジャンルである世話事を確立したことで知られている。世話事は、庶民の日常生活を題材とした芝居で、それまでの史劇や神話を題材とした芝居とは一線を画した。木村仲之丞は、世話事の代表作である「義経千本桜」や「仮名手本忠臣蔵」に出演し、大ヒットを飛ばした。
木村仲之丞は、また、歌舞伎の演出法にも大きな影響を与えた。それまでの歌舞伎は、浄瑠璃に合わせて演じられることが多かったが、木村仲之丞は、舞台の動きや表情を重視した演出法を確立した。これは、後の歌舞伎の演出法に大きな影響を与えた。
木村仲之丞は、延宝2年(1674年)に死去した。享年56。木村仲之丞の死後、世話事は多くの役者によって演じられ、歌舞伎の主流となった。木村仲之丞は、歌舞伎の発展に大きく貢献した功績者である。